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カラフト伯父さんを観劇して

伊野尾さん主演舞台「カラフト伯父さん」を観劇しての感想をまとめておきたいと思い、書きました。

舞台は大きいもの、名もない新人さんが出るような小さいものと俳優さん目当てや知り合いが出ているからという理由で、何度か観劇してきていたりするミーハーな舞台好きです。

語彙力もなく文章力も低いので、ご了承ください。

まず最初に言いますと、この舞台の内容は私とは合わないな、と感じたのが一回目を観劇しおえての感想でした。

前情報も特にいれずレポも目にしないようにしていましたが、ツイッターで少しは目にしてしまいます。なので、少し自分の中での期待が高まっていた部分もあったかもしれません。

そのような印象を一回目観劇した際に感じ、二回目に観劇して変わった。ということを感想として残しておきたい大きな理由です。

カラフト伯父さん 5月6日ソワレ、5月10日マチネと観劇しました。

5月6日座席は中央後列通路左側すごく見やすかったです。後列だったので、舞台も全体が見渡せました。

5月10日は当日券で奇跡的に入れたので、2階席の調整室の右隣見切れと言ってもいい場所でした。

前のめりにならないと下手の玄関入口が見えない場所です。と、言っても入れただけで奇跡でしたね(東京前楽だったので当日券の列もそれなりでしたので)

まず劇場に入って思ったことは、セットめっちゃテンションあがるやつ!と。私は2階のあるセットだけでとてもテンションあがります。

そして鉄工所なので錆びれた雰囲気もあり何やら色々な道具があって、これは使われるのかな?とワクワク。奥行きもあるし、奥でも何かしら使われるのかな?と思いながら席に着きました(奥行きの部分は軽トラが入っていたという)

▼一幕

まず幕が開けて、徹くんが軽トラを運転して舞台上に登場してきます。

初見で一番ビックリしたシーンはここでした。まさか伊野尾さんが車を運転するのを生で拝める日が来るとは。

割と震災についてガッツリ話しを入れ込んでくるのかと思っていましたが、そんなこともなく冒頭のシーンはコミカルで驚きました。

主人公である徹とカラフト伯父さん、そして仁美さんの関係性を表しているようなので、

・徹は1人で暮らしている。実の父親であるカラフト伯父さんを嫌っている。

・父親のカラフト伯父さん(悟郎)は、久々会う息子に金を借りに来たどうしようもない人。

・恋人である仁美は妊娠している明るい楽天的な女性。

よくある親子の確執ということでしょうか。

まず、伊野尾さんから割と低い声がして、ビックリしました(ビックリし過ぎですね)。カラフト伯父さんに対する拒否反応を全身で表していたと思います。

徹の暮らす鉄工所に強引に泊まろうとして荷物を運びいれるシーンがあるのですが、何度も繰り返すことで、せっかく徹という人物がどういう風にカラフト伯父さんを嫌っているのか表現されていたのに、伊野尾さんに戻ってしまっているな…と感じました。この辺りは、笑いもいれていくよ!という現れだったのかもしれません。

▼二幕

仁美さんが電話しているところに、謎を行動を取る徹くん。かめはめ波を打ってみたりと、徹くんは一幕で少しノリのいい性格が垣間見れたのですが、ここで本来はこういう性格なのだなと確認できました。

伊野尾さんと松永さんの絡み方がすごいかわいかった…!最初は徹くんとして仁美さんの行動に反応しているんですが、段々ふや~という伊野尾さんの顔がたまに出る(笑)

こういう部分はアドリブのやりとりなので見てて楽しいし、「あ、舞台に立っているのは伊野尾慧なんだな。」と確認できる部分だと思ってます。

仁美さんとは、割と普通にお話をしていた中、悟郎さんが近所の様子を見て帰ってきたところで、また黙ってしまいます。

確かこのシーンだったと記憶してますが、悟郎さんがなんでそんなに自分のことを嫌っているんだ?とたずねた時に、いくつかのポイントを話していたのですが、徹くんのお母さんが亡くなったときに、「死んだんじゃない」(ニュアンス)と説明したことか?と尋ねて、中途半端な二人芝居を始めます。ここでは悟郎さんは本当に冗談のように二人芝居をして、ツッコミが入らないことにノリツッコミをしていました。

一回目を見たときには、特になにも感じず悟郎さんのおかしな二人芝居の部分と思っていましたが、二回目に見たときには五幕のお母さんが亡くなったときに言った言葉を覚えてるのか。という部分に繋がっているのか!とハッとしました。なので、ここは徹くんを見ていましたが少しばかり怒りを押し込めてるようにしてた気がします。(あくまで気がします。フィルターかかってるかも)セリフというより表情や動きで怒りを表していたほうがうまいな、と感じたのもここ。

徹くんが去ったあと、仁美さんが「この街は死んだみたい」と言っていて、地震で10年経っても時が止まったまま。というのを口にしたのかな?と思う部分。これまた二回目に見た際に、六幕最後に鉄工所はあの日のままというセリフで時が止まって動いていないのかという部分に繋がるのだと思いました。

▼三幕

ここでは、徹くんと悟郎さんとの確執がよく分かるシーンなのですが。冒頭では徹くんが軽トラの中で寝てるのを知らずに、ラジオに合わせてダンスしているというコミカルなシーン。前にシリアスな雰囲気で終わっていたので、シリアスコミカルと交互に混ぜてきて個人的には一息つけるな、と。

毎晩軽トラの中で寝ているという徹くんに対して、体のことだけではなく仕事のことなども心配する悟郎さんですが、ここで父親面するなと今までのことを話していきますが、まぁ…これは父親面すんなと言いたくなるようなことばかりです。そして、震災の話にもなり。ここでも二度目に見たときに、震災のときにもしもあの時来てくれていたらどれだけ救われたか。という気持ちある徹くんと、その時の状況で出来る限りのことをしたという悟郎さんのすれ違いが大きいなと感じることができました。

ここで自分がどれだけ徹くんに拒絶されているか感じた悟郎さんですが、本当にここまではずっと顔も見せなかったのに突然お金を借りに来たことに怒っていると思っていたんでしょうね。今まで見ても、そうじゃないだろ。と思いますが、自分は自分なりの精一杯をしてきたと思っていますでしょうし、それは本人しか分からないところなんでしょうし。

ここで徹くんが軽トラで寝てるのも、全部震災のトラウマになるというのが五幕で分かるんですが…一回目見たときには、そう思うことが出来なかった自分の理解力の無さ。

▼四幕

ここでまた仁美さんとの明るい会話が広げられます。ストリップの話に「ちょっと想像できないっす…」と初心なところを見せたり、お味噌汁の味見をする際に殿様芸をしたり、すっかり仁美さんとは仲良しになっているのが伺えたました。仁美さんにここ面倒見てくれるの?といわれて、え~~と全身全霊で拒否する徹くんが本来の姿なのか、伊野尾さんのいきすぎ演技なのか…。でも、徹くんの素直さが現れていると思うと楽しいし、やはりセリフよりも顔で演技しているほうが入ってくるなと感じました。

そこはセリフを意識しすぎないで、自然に出来てるという部分だと思いますし、セリフに引っ張られているなと感じる部分もあるので、これからその2つがぴたりと合わさった瞬間を楽しみにしたいです。(何様目線)

コミカルな部分が続くと思うと、やってくる悟郎さん。自己破産すべきか?と悩むところに仁美さんが励まし、自己破産後の第二の人生の語ってます。そこで徹くんが笑い飛ばすんですが…ここは人の好みですね。大笑いはわざと過ぎるなと思いました。そのわざとさを出しています。でしたら、もう本当にすみませんでした(土下座)

ここで前借した給料を渡し、とっとと東京に帰ってくれと言う。仁美さんは喜びますが(もともとお金借りに来たんですし)、カラフト伯父さんはなんともいえない顔をしています。三幕終わりになぜ拒否されているか分からないときと同じ表情だなと感じました。(双眼鏡など持たずに入ったので、しっかりとした表情見れていないので感じただけです)

そして、仁美さんのために作っているイスを溶接する徹くん(五幕でイス作ってたのか!となりました)。まさか溶接する伊野尾さんが見れるとは。カラフト伯父さんは、まさか○○する伊野尾さんが見れるとは!が多いです。

▼五幕

またまた軽トラを運転する徹くん。ここで荷台に荷物をいれるますが、この向きにしたのは、後の激白の部分で荷台に悟郎さんを押し付けてという部分になるために運転席を上手に押し付けやすくしたのだろうとは思いますが。これもう少しどうにかならなかったのかなと…。私は見えましたけど、一番重要なシーンが運転席で見えにくくなってないか?と心配してしまいました。一番上手の席の方とかどうだったんだろう…。

まぁ、それは個人的な心配なんでさておき。四幕で作ったイスを仁美さんにプレゼントする徹くん。きっとソファに座るのが大変そうだから、作ってあげたんでしょうけど。さっさと帰れという割には、イスを作ってあげて生活しやすくしてあげてたり、ここに残ってもいいと言ったりと、徹くんの優しさが垣間見れます。

そして、東京行きの切符を買いに言ったはずの悟郎さんが酔って帰ってきます。もう、このダメ親父が…!息子から借りたお金で妊婦一人だけ東京に帰らせて、自分は息子が心配だから帰らないなんて、身勝手だな…。ここまで、だいぶ徹くん派になっているので(笑)

怒りで物に当たる徹くんと帰らないという悟郎さん、徹くんの母親との回想に堪らず掴みかかります。レポで馬乗りだったといのを見て、私が観劇した二回ともキャリーに押し付ける形になってましたが、馬乗りの方が臨場感あったんだろうなと思いました。

カラフト伯父さんは徹くんにとってヒーローであり、来てくれるだけで救われた。母親が亡くなった時にいつでも駆けつけるよ(ニュアンス)という言葉を、震災の時も父親が亡くなった時もずっとずっと待ち続けていたんだ。言葉を振るいだしている姿に鳥肌を覚えました。これを、伊野尾さんがしてるのか、と。

いつでもここでの伊野尾さんの演技なのですが、一回目に入った時と二回目に入った時でまるで別人といったら大げさなのでしょうが、違うものになっていたことに驚きをかくせませんでした。10日は少し鼻炎気味かな?とも思いましたが、「カラフト伯父さん…助けてください…!カラフト伯父さん…助けてください…!」と叫ぶシーンが、声を裏返させ震えさせ。カラフト伯父さんはヒーローだったというセリフにもあるように、ピンチの時に必死で助けを呼ぶ幼子を見ました。全然、違う。

そして、この後のカラフト伯父さんのセリフ。ヨレヨレで自己破寸前だけど~徹のためにやってきました!徹くんはただからフト伯父さんが自分のために来てくれることだったことに気づいてのセリフでした。

まぁ、随分都合がいいし、このまま暗転かよ(笑)と思ってしまいましたが…。ここが一回目に見たときに自分には合わないなと思った最大のポイントでした。カラフト伯父さんは自分の都合だけで徹くんから遠ざかっておいて、こんな言葉で許されるのか。ここがクライマックスなんだろうけど、もう少し言葉が欲しかったな…。と思いました。ここは完璧に私の理解力の無さだったのですが。二回目を見たことにより、あそこはああだったんだな。という部分が増え、悟郎さんのこの言葉も徹くんとしっかり向き合おうとした結果の言葉だったのかな?と一回目より受け入れることが出来ました。

あと、BGMが気になりすぎて…ずっとラジオの音しかなかったから、音もギターメインなのがすごい現実に引き戻された感じでした。ここも好みによりけりですね。

▼六幕

また明るい雰囲気で東京に出発する準備をする3人。徹くんと悟郎さん、あの言葉だけで和解したとは全く思えないので、数日は経っていそうです。

またすぐに戻ってくるという悟郎さんに対して、口先だけなんちゃうか?とからかう徹くんをみて、すっきりして前を向いているように感じました。悟郎と会話する表情は、今までのものと全く違いました。

ここで毛布を干しに行きますが、寝る時には毛布にずっと包まっていていたこと、震災のトラウマ、カラフト伯父さんを呼び続ける必要がなくなったということなのかな?と。

その後雪が天井から降ってきますが、ここで「あの日のまんま~」と徹くんのセリフがあります。震災からずっと変わらない鉄工所で徹くんもまた、震災があった日からずっと止まっていたのだと感じました。

そして、最後に軽トラに乗り駅へ出発する3人。「ほな行こかー!」と叫ぶ徹くんに全て吹っ切れた笑顔に、拍手が自然と出ました。

別に考察する気もないくせに、ここはこういう意味だったのではないか?とかついつい書いてしまいましたが、一回目は「伊野尾さんのこんな演技している姿が見れるなんて思わなかったし、3人芝居ですごいな。しかし、まぁ内容はこんなものか」でした。好みです。これは、好みの話なので…。私はこの劇中でウルッとくるというところもなかったです。泣いた!という感想が多かったので、ビクビクしてました(笑)それは人の感性の違いなので。

そして、カーテンコールのスタンディングオベーション。正直言うと、私は立ちませんでした。もちろん3人の演技は素晴らしかったのですが、演出とかそういうことを全てひっくるめて、私の中ではするところまでいきませんでした。あと、連日ツイッターなどで「今日もスタオベでした。」という感想を目にして、スタオベが当たり前になってないか?そんな毎回みんなスタオベしてしまうくらいすごい舞台なのか?と思ってました。実際見たら、私にとってはそこまでいかなかったと。

二回目に観劇した時は、一度見ただけでは理解できていなかった部分などが理解できて、すごくお話が入ってきて「あれ?こんな感じで面白かったっけ?」と思いました。何よりも、伊野尾さんの演技が化けていた。特に五幕は4日前に見たときと全く違う…。これに尽きました。この日が東京楽日というのもあったのかもしれませんが、気迫がすごかったです。見る方によってはまだまだなのかもしれませんが、叫びの声は簡単に言ってしまえば前回は大きな声で言っているだけだったのが、言葉の最後まで出し切っていて感情が乗っている。くらい違うものに感じました。

回数入っている方が、日を追うごとによくなっている。ということをおっしゃっていましたが、6日から10日の間だけでこんなにも変わったのであれば、初日からの変化がどれだけすごかったんだろうと…。やはり初日あたりに入るべきだったな、と後悔しました。

そういう感動も含め、泣くことはなかったのですが二回目の際にスタオベしました。前楽で自分にとっての千穐楽になるかも(前楽、千穐楽のチケットはなく当日券狙いだったので)という部分もありましが、立って伊野尾さんの演技に拍手を送りたい。と素直に思いました。

そして、最低でも二回は観劇するべきだと学びました。今回当日券でたまたま入れて、二回目を見ることができたのですが。これで一回だけで終わっていたら、こんな感想を持つことはありませんでした。最近見た舞台は原作ありの舞台化作品などが多く、元々知っているお話を舞台にしたという感じでしたので、このストーリーをこうまとめてきたのか。という視点でした。しかし、物になる作品がない舞台(カラフト伯父さんは以前あった作品ですが)は、一度見ただけだと分からないことがある。これは自分の理解力がないからということもありますが、それでも一度見るより二度見たほうがより作品への理解力が深まって見ることが出来るなと思いました。

やはり、舞台って生き物であり化けものであるな。と感じることの出来る作品に出会えました。これが、ベテランだったり実力派といわれている俳優さんが演じていたらそう感じることはなかっただろうし、伊野尾さんだからこと感じることの出来たものだと思います。

カラフト伯父さん観劇することが出来て本当によかったです。この作品は必ず役者としての伊野尾慧にとって大きなものになっていると思います。そんな瞬間に立ち会えて嬉しかったです。これからの伊野尾さんの演技がどう変化していくか楽しみにしています。

伊野尾さん本当にかっこよかったし、時折素の伊野尾さんが見れたのもたまらなかった!

升さん本当にかわいいおじさん!仕草かわいい!すべてかわいい!

松永さんのアドリブ最高に周りを巻き込んでまわしてかっこよかったです!

まだ、大阪公演が残されていますので、3人には最後まで怪我のないよう無事千穐楽を迎えられることを祈っております。東京公演本当にお疲れ様でした!!!!!

まとまりのない感想をここまで読んでくださって有難う御座いました。

文章力が来い。